ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

H3ロケット、なぜ3度目中止を「失敗」と言わないのか?

JAXAの次世代主力ロケット「H3」の試験1号機が、発射直前に突然打ち上げ中止となった。ブースター「SRB-3」(補助エンジン)が点火しなかったからだ。打ち上げ中止について記者会見したプロジェクトチームプロダクトマネージャーのJAXA岡田匡史氏が、設計の想定範囲内での事故のため、「失敗」ではないとの見解を示した。すると、共同通信の記者が「考えていなかった異常が起きて打ち上げが止まった。それは一般に失敗といいます。ありがとうございます」と皮肉った質疑をしたことが大きな話題になった。記者会見を見たTwitterユーザーから「ひどい質疑だった」「捨てゼリフを投げてびっくりした」といった共同通信記者を批判するコメントが多く投稿され、共同通信が初報で「発射失敗」と報じたこともTwitter上で批判を浴びる結果となった。果たして、共同通信記者の「失敗」という表現は、そんなに批判されることなのだろうか。H3ロケットは2020年9月に第一段エンジンに技術的課題があるために打ち上げを中止、2022年1月にも第一段エンジンの技術的課題解決が出来ずに打ち上げ中止、今回の打ち上げ中止で何と3回目なのだ。恐らく、共同通信の記者は3回も「打ち上げ中止」となったことをJAXAの「失敗」と言いたかったに違いない。公金も注ぎ込まれたH3ロケットの開発費は約2000億円。日本最高のロケット技術集団JAXAが、「失敗」を失敗と認めないのはエリートの「奢り」ではないのか。