ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

「ハングリーであれ愚かであれ」ジョブス引用「全地球カタログ」。

iPhone の発明者スティーブ・ジョブスが、死の6年前、スタンフォード大学卒業式に招かれ、卒業する学生達に向けてStay hungry, stay foolish.(ハングリーであれ、愚かであれ)という言葉を贈ったスピーチは、世界中で大きな感動を呼んだ。この世界的に有名になった名言は、実はジョブスが高校生の時に愛読したWhole Earth Catalogue(全地球カタログ)という雑誌に掲載されていた言葉の引用だった⬆。ジョブスは、卒業式スピーチの中でこの「全地球カタログ」について「それはまるで、Googleが出る35年前にさかのぼって出されたGoogleのペーパーバック版とも言うべきもので、理想に輝き、使えるツールと偉大な概念が、それこそページの端から溢れ返っている、そんな雑誌でした」とこの知的なマガジンの魅力について語っている。「全地球カタログ」は、1968年にハッカー(ITの技術的な課題を解決する)精神と反体制文化を謳ったアメリカの作家スチュアート・ブランドによって創刊された斬新な雑誌で、70年代のヒッピーカルチャーに多大な影響を及ぼした。しかし、創刊から6年後に廃刊となり、その最終号の背表紙にStay hungry. Stay foolish.の言葉が読者に向けて残されたのだ⬆。ジョブスはスピーチの最後に「全地球カタログが、最後に残したお別れのメッセージ。私は常に自分自身がそうありたいと願い続けてきました。そして今、卒業して新たな人生に踏み出す君たちに、この言葉を贈りたいと思います」と締めくくったのだ。