ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

井上尚弥、モンスターからロイ・イノウエJrに進化した。

WBA・IBF・WBC世界バンタム級3団体統一王者の井上尚弥がWBO世界王者・ポール・バトラーとの4団体王座統一戦を戦いTKO勝利を納めた。4団体統一をすべてKO勝利で飾ったのはボクシング史上初の快挙だ。この試合の8R、防戦一方で手を出してこないバトラーに対して井上は突然、後ろに手を組んで顔を差し出し、打ってこいと言わんばかりの挑発行動に出た(⬆上左)。この動画を見た海外のファンから「ロイ・イノウエJr.だ」の声が挙がった。1990年代から2013年にかけてミドル級、スーパーミドル級ライトヘビー級、ヘビー級の4階級を制覇し、長きに渡りパウンド・フォー・パウンド最強と言われたロイ・ジョーンズJr選手は、2002年ライトヘビー級の試合で、それまで無敗のグレン・ケリーと対戦した際、第7ラウンドで、彼は手を後ろに回して、攻めてこないケリーをからかい(⬆上右)一瞬の隙を突いて、背後に回した右手を振り出しカウンターを決めて、7回1分55秒TKO勝ちを収めている。井上選手の8Rでの挑発には乗らなかったバトラーだったが、11Rギアを上げた井上選手の猛攻に堪らずダウンしKOされた。百戦錬磨という言葉があるが、防戦一方の相手に後ろ手で顔を突き出す危険とも思えるパフォーマンスを見せた井上選手の心の余裕、バンタム級を卒業して階級を上げてもKO勝利の道はこれからも続いて行くに違いない。