ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

パリの空港内で18年間生活で3千万円をゲットした男、死す。

フランス・パリのド・ゴール空港で18年間生活し続け、トム・ハンクス主演の映画「ターミナル」のモデルとなったイラン出身のメヘラン・カリミ・ナセリさん⬆ が同空港第2ターミナルで心臓発作を起こし、亡くなった。ナセリさんは1942年生まれといわれており80歳だったとみられる。彼は、1975年33歳の時に英国留学からイランに帰国した際に反政府運動にかかわったとされ国外追放処分を受けた。その後、ベルギーやドイツなどに難民申請をするもすべて却下され、80年にようやくベルギーで難民として認められ、英国に向かう途中で訪れたパリで身分証明書や航空券が入ったカバンを盗まれ、身動きが取れなくなりド・ゴール空港の待合ゾーンで生活し続ける羽目になったという。2006年まで18年間を空港で暮らしたのち、64歳で体調を崩してパリ市内の施設に収容されたが、死亡する数週間前から再び空港に戻り暮らしていたという。ナセリさんは、空港生活16年目のロイター通信のインタビューで「私は有名人なのかもしれません。でも人生は何一つ変わりませんね。今だって、別にいい家に住んでるわけじゃない、ここに座ったままです」と答えている。この年、スピルバーグ監督のドリームワークスから自身の話を映画化する権利の代価として30万ドル(当時の日本円で3300万円)を受け取っていたナセリさん。彼にとって80年の人生とは、一体何だったのだろうか?ご冥福を祈りたい。