ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

小説「ジャッカルの日」印税でクーデターを企てたフォーサイス。

フランス大統領ドゴールの暗殺未遂事件を書いた処女作『ジャッカルの日』が、映画化され世界的な大ヒットとなったイギリスの小説家フレデリック・フォーサイス⬆。他にも「オデッサ・ファイル」「戦争の犬たち」など彼の作品は次々に映画化されご存じの方も多いはずだ。フレデリック・フォーサイスは、小説「ジャッカルの日」が大ヒットした2年後の1972年、かつてBBC 特派員としてナイジェリアに赴き、内戦に敗れ祖国を失ったビアフラ人の悲惨な状況を目の当たりにして、ビアフラと同じイボ人が居住する赤道ギニアをビアフラ人の安息の地とするために小説の大ヒットで手にした巨額の印税を使って傭兵を雇い、ギニアのマシアス・ンゲマ政権転覆を謀るためのクーデターを企てる。しかし、フォーサイスのクーデター計画は、船への武器積み込み予定地であるスペインで、事前に買収していたスペイン国防省の役人の裏切りにより、傭兵隊長がスペインに身柄を拘束され頓挫してしまった。自らをアウトサイダー(常識の枠にはまらない独自の思想の持ち主)と呼ぶフレデリック・フォーサイス。5カ国語を流暢に操り、旧東ドイツ国家保安省を欺きアメリカ空軍に協力し、第三次世界大戦の引き金を引きかけ、ナイジェリアでは史上稀に見る悲惨な独立戦争に巻き込まれるなど、イギリス、フランス、旧東ドイツ、イスラエル、旧チェコスロヴァキア、ナイジェリアと国境を超えてまるで小説のようなスリリングな人生を送ってきた小説家、84歳の今でも現役だ。