ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

貯金世界2位の日本、家計金融資産では4位のワケ。

OECD(経済協力開発機構)による2020年「家計金融資産」調査で、国別の現金預金額を見ると、スイス9.5万ドル、日本8.6万ドル、ドイツ4.6万ドル、米国4万ドル、スウェーデン2.6万ドルと、我が国の貯金額はスイスに次いで世界2位にランクされた。ところが、家計金融資産(一人当たり)調査では、米国が31.7万ドルで1位。2位スイス29.7万ドル、3位スウェーデン19.7万ドル、4位日本16万ドル、5位ドイツ11.7万ドルと日本の順位が下がってしまっている。その理由は、上のグラフ⬆を見れば一目瞭然、家計金融資産とは、現金貯金の他に個人が保有する株式や投資信託や各種の保険や債権を合計した数字だからだ。海外の国に比べて日本の家計資産にしめる株式・投資信託・債券等の割合はわずか14%、つまり貯金を「運用」して家計金融資産を「増やす」という考え方が日本人には馴染みがないからだ。先日、日銀が発表した資金循環統計によると、個人(家計部門)が保有する金融資産の残高は 2022年6月末時点で前年同月末比1.3%増の2007兆円だった。ボーナス(一時金)支給額の増加で現金・預金が伸び、6月末としては過去最高となったという。老後に必要とされる資金2000万円が重くのしかかってきている今の時代、日本人はコツコツ貯蓄することばかり考えず海外の国々に習って貯蓄の一部を「運用する」ことで家計資産を「増やす」という考え方に、発想を転換すべき時なのかもしれない。