ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

「みなし公務員」の落とし穴にハマった78歳エリート広告マン。

東京五輪のスポンサーだった紳士服大手AOKIからワイロ5100万円を受け取ったとして大会組織委員会の理事だった高橋治之容疑者(78)が逮捕された。日本のスポーツビジネスを変えた広告マンといわれる高橋氏は、大手広告会社電通のスポーツ事業局で国際サッカー連盟(FIFA)のゼップ・ブラッター会長と親密な関係を築いたり⬆、2020東京五輪招致委員会委員長竹田氏と共に国際オリンピック委員会(IOC)を巡るロビー活動がクローズアップされフランス検察捜査当局に汚職容疑で捜査対象にもなっていた。高橋氏が世界のスポーツビジネス界で頭角を現したのは、1984年のロサンゼルス五輪で、アメリカ政府から資金援助を断たれた組織委員長のピーター・ユベロス氏に、当時世界最大の写真用品メーカーだったコダックを差し置いて、大口のスポンサーとして富士フィルムを紹介したのが当時電通マンの高橋だったからだ。スポーツイベントで大口のスポンサーを付けてくれる広告マンとして高橋氏は一躍世界のスポーツ界で知られる存在となり、東京オリンピックでは広告マンでありながら大会組織委員会の理事にまで抜擢されたのだ。五輪の激しいスポンサー競争で勝ち抜き、スポンサーから個人的に謝礼を受け取る、広告マンとしては当たり前だった慣習が組織委員会の理事という「みなし公務員」の肩書ではワイロになってしまう。高橋氏は「みなし公務員に当たると知っていたら理事にはならなかった」と後悔しているという。78歳のエリート広告マンが「みなし公務員」という法律の「落とし穴」にマンマとハマってしまったというわけだ。