ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

ゴッホの耳切り事件、どれぐらい耳を切り落とした?

「炎の画家」として知られるゴッホは、画家ゴーギャンとのアルルでの共同生活が、絵に対する考え方の違いから破綻すると、自分の右の耳を切り落とすという異様な行動を起こし、切り取った耳を知り合った娼婦に手渡したという。この事件は当時のアルルの新聞「ル・フォロム・レピュブリカン」でも大きく報じられた。記事では「オランダ出身のヴァンサン・ヴォー・ゴーグ(仏語読みでヴィンセント・ヴァン・ゴッホ)という画家が娼館に現れ、ラシェルという女を呼んで、「この品を大事に取っておいてくれ」と言って自分の耳を渡したあとに姿を消した」と書かれている。しかし、ゴッホは耳全体を切り落としたのではなく耳たぶの一部を切り取っただけという説がこれまで多く語られてきたが、事件から128年後の2016年にゴッホの耳切事件の詳細を綴った「証拠資料」が新発見された。「耳切り事件」の際に、ゴッホの診察・手当を担当した医師フェリックス・レー氏から「炎の人ゴッホ」を執筆した作家アーヴィング・ストーン氏宛に送られた手紙が見つかったのだ。その手紙に描かれていたレー医師による手描きのイラストでは右の耳のほぼ全体をゴッホはカットし(⬆上写真中央)、レー医師が診療した段階では、耳の下部のわずかしか残っていなかった(⬆上写真右)状態だったという。耳全体を切り落としたゴッホは出血多量で意識不明となったが隣住民の通報により警察官により自宅で発見され、レー医師の手当を受けて一命を取り留めたという。