アメリカの市場調査会社「NPD BookScan」が、北米における2021年度の書籍売上データを発表。日本マンガの売上が前年度に比べて2倍以上に膨れ上がったと公表した。アメリカ国内におけるMANGAの累計発行部数が昨年2,440万部に到達、2020年は940万部だったことを考えると、成長率は2倍以上の+160%を達成したことになる。毎月発表されるアダルトグラフィックノベルのランキングでもMANGAは無双状態で、上位20位をほぼ独占している。米漫画出版社 VIZ Mediaのケヴィン・ハムリック副社長は「MANGAの普及は驚異的です!並外れていて!意外!立派!どの形容詞で表現しても良いです。信じられないほどでした。2021年のMANGA発行部数は+160%で、2020年の+46%という成長率を上回ったのです。米出版業界全体の成長率の25%はMANGAのおかげです。これは途方もない快挙で、私はこの業界にかなり長くいますが、サブカテゴリーが業界全体を牽引するような現象を見たことがありません」と驚きながら語っている。確かにサブカルチャー (大衆的なコンテンツ)に位置づけられるMANGAが、アメリカの出版業界を牽引する主役に躍り出るとは、出版人はもちろん大多数のアメリカ国民も驚いたに違いない。たかがMANGAされどMANNGの恐るべきパワーを、アメリカのインテリ層がどう理解し納得するのか実に興味深い。