ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

ルイ・アームストロング、あの魅惑のダミ声どうやって生まれた。

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「聖者の行進」「バラ色の人生」「セ・シ・ボン」「この素晴らしき世界」など、誰もが一度は聴いたことがある数々の名曲を残し、“キング・オブ・ジャズ”と称されるルイ・アームストロング⬆。ジャズ界でも稀な天才トランペット奏者であると同時にヴォーカリストとしてもその独特のダミ声は、昔も今も多くのJAZZファンを惹きつけてやまない。アメリカでは、ルイ・アームストロングのあの独特なダミ声をgravelly(ガラガラ声)とかgritty(ザラザラ声)などと表現するが、これほど個性的なダミ声の持ち主は、JAZZ史上で唯一無二の存在と言えるだろう。ルイの声があの独特なダミ声に変化したのは、1921年(20歳)のツアー中に風邪をこじらせて声帯を痛めたのが始まりで1937年(36歳)に声帯の手術を受けたことで生まれた声だという説が一般的だ。しかしルイが1928年(27歳)の録音盤West End Bluesでは、声のざらつきはほとんど聴き取れないが、1930年(29歳)8月と10月の収録盤では声に変化が現れ、以前の甘いテノールボイスが出せなくなっている。さらに1933年(32歳)の音源では、冒頭の話し声からして、すでにあのダミ声になっている。つまり、ダミ声へ変化した時期はルイが声帯手術した36歳以降ではなく、それよりはるか以前の29歳〜30歳頃であることは音源を聴けば明らかだ。だとすれば、彼が若い頃から常用していたマリファナが、あのダミ声に変化した原因として疑われる。ルイ・アームストロングのマリファナ好きはJAZZ仲間の間では有名で、ルイは 「マリファナはウイスキーの1000倍素晴らしい」と豪語していたほどだった。ダミ声が生まれた原因は、声変わり時期が一致しない「声帯手術」説より若い頃から常用していた「マリファナ」説のほうが、ルイ・アームストロングにはふさわしいと思われるのだが(笑)