2021年の「今年の漢字」が「金」に決まった⬆。「金」が今年の漢字に選ばれるのは、これで4回目。「金」は00年、12年、16年にも選ばれている漢字だ。「金」が選ばれた年はいずれも夏季オリンピックが開催された年であり、オリンピックへの関心を反映した実に単純過ぎる結果だろう。今年は一般からの応募が約22万通あり、この中で「金」は最多となる1万422票にも上ったという。「今年の漢字」に4度目の「金」が選ばれたことについてネット上では「金4回目なんだ もう殿堂入りとかにして使用禁止にしなよ」「『金』は殿堂入り扱いにして次回からは対象外にしません?」「オリンピックやるたびに今年の漢字を『金』にするな」と、選考基準がイージーすぎるとの批判の声が噴出した。確かに、その年の世相を漢字一文字で表現するというアイデアは素晴らしく、それ故に多くのメディアがこぞってニュース報道するのが年末の恒例行事化しているのに、主催者側が4度も「金」を選ぶようなイージー過ぎる選考を繰り返していればメディアが興味を失い、やがては愛想を尽かす結果になってしまうのは明らかだ。なぜ主催者側はその事に気づかないのだろうか。一般公募で最多だった文字を「今年の漢字」に選ぶというイージーな発想を止めて、世間が「なるほど」と思う漢字1文字を審査で選ぶ、という努力を主催者側にぜひとも進言したい。