ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

さいとうたかお氏、ゴルゴ13「デューク東郷」と中学で出会った。

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国籍、年齢、本名、すべてが不明で「デューク東郷」と呼ばれる寡黙なスナイパーが活躍する「ゴルゴ13」で、大人の鑑賞に堪えうる「劇画」の分野を確立した「さいとう・たかを」さんが、すい臓がんのため84歳で亡くなった。「ゴルゴ13」は、世界で最も発行巻数が多い漫画のシリーズとして「ギネス世界記録」にも認定されている。この劇画の主人公デューク東郷のネーミングについて、さいとうさん自身が語ったエピソードが面白い。さいとうさんが中学生のころ、「こんなもん只のクイズだ、テストでもなんでもない。個人の能力がわかるはずがない」と考え、中学生のさいとうさんは、テストの答案用紙はすべて白紙で提出していた。しかし、ある教師が担任になったとき、いつものように答案用紙を白紙で返すと、その教師はさいとうさんの答案用紙を持って来て机の上に置き「これを白紙で出すのは君の意思だから構わない、しかしこの答案用紙を提出するのは君の義務なんだから、自分の責任の証明として名前だけは書け」と諭されて感銘を受け、それを期に人間の「約束と責任」について深く考えるようになったという。この教師の姓が「東郷」(⬆上写真左)であり、『ゴルゴ13』の主人公「デューク東郷」(⬆上写真右)のネーミングの由来になったのだという。スナイパー(狙撃手)として、約束と責任を忠実に実行してみせるデューク東郷、さいとうさんが中学で出会った東郷先生の教えそのものだ。