エンゼルスの大谷翔平投手が、本拠地アナハイムでのロイヤルズ戦に「2番・DH」で先発出場。第1打席に17号2ランを放ち、本塁打王争いでトップのブルージェイズ・ゲレロ、ブレーブス・アクーニャの18本に1本差に迫った。飛距離は自己最長の470フィート(約143メートル)、速度111・7マイル(約179・7キロ)角度31度の特大ホームランだった。今シーズン最高のパフォーマンスを見せている大谷の本塁打量産は何が理由なのか。スポーツ科学が専門の筑波大学体育系准教授・川村卓(たかし)氏の分析によれば、「今シーズンの大谷選手は、理論上ではムチャクチャな打撃スイングをしています。バットを、下から上に振り上げている『かち上げスイング』⬆なんです。重力に逆らった軌道ですよ。下から叩けば、ボールはより遠くに飛びますが上下の動きが激しいスイングなので、フィジカルがしっかりしていないとフォームが乱れてしまいます。でも、今シーズンの大谷は、左脚でしっかり身体を支え振り負けていません。体幹トレーニングを積み、パワーが増したからでしょう。このスイングなら、打球を30度の角度で飛ばせる。本塁打になる理想の角度です。大谷選手は、『かち上げスイング』によって中距離打者から、ホームラン打者にシフトしたと言えます」。日本人初のメジャー本塁打王も夢ではない大谷選手、「かち上げスイング」でぜひタイトルを取って欲しい。