ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

何というロマンだろう、2,000Kmの海を渡る「チョウ」がいる。

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今年も、水色や茶色のステンドグラスのような羽根の模様が美しい蝶アサギマダラ⬆が日本各地に飛来する季節がやってきた。アサギマダラは羽を広げると8センチ前後の小さなチョウなのに、2,000Kmも離れた南西諸島の香港や台湾などから海を渡ってはるばる日本へとやってくる神秘の蝶だ。蝶が海を渡るという話は、小学校の教科書で習った詩人安西冬衛の「てふてふが一匹韃靼海峡を渡っていつた」という詩で知ってる人は多いが、実際にアサギマダラが海を渡る事実がわかったのは80年代のことだった。アサギマダラの吹けば飛ぶようなか弱そうに見える小さな体のどこに海を渡って2,000kmもの長距離を2ヶ月以上 飛び続ける力が秘められているのか。海上を吹き渡っている強い偏西風や逆風をどうやって克服し、しかも休息するための洋上での休息場所をどのようにして探し出しているのか。海を渡っている間の食餌はどうしているのか、夜は何処で休んでいるのか。渡りの時期が来たことをど うして知るのか。そして、どうやって渡るべきはるかな未知の土地の方角を知るのか。食草はその土地に1年中あるのに、何故その土地の環境に順応せず、危険が伴う海を渡る旅を続けるのか。アサギマダラの生態は、何から何まですべてがナゾだらけなのだ。科学で解明されない海を渡るか弱き蝶の生命エネルギー、現代のロマンだと思いませんか。