ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

巨大グローブを使って世界を制したレッドソックス上原浩治。

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2013年MLBにおける日本人初のワールドシリーズ胴上げ投手となったレッドソックス上原浩治投手。彼は、MLBの投手が打者をどれだけ塁に出さないかを表すWHIP(1イニング当たりの被安打+与四球)の数値でメジャー140年の歴史始まって以来の最高数値0.864を記録した超絶技巧派ピッチャーだ。アメリカのメディアは上原のピッチングを「Deceptive(幻惑的)」「strike machine(ストライクを投げる機械)」「untouchable(触れられない)」「Unhittable God-Creature(打てない生き物)」Yoda with a splitter(スプリッターを投げるヨーダ)など様々な言葉を使って絶賛し続けた。その上原がメジャーで打者を翻弄し続けた理由の一つは、巨大グローブを使って投げる球種を打者に見破れないようにしていたからだと、YouTube「上原浩治の雑談魂」の中で上原本人が語っている。まず、グローブの外側に人差し指一本を隠せるポケットを付けた(⬆上写真参照)のは、人差し指の動きで直球か変化球かを打者に見抜かれないためだといい、さらに普通のグローブにある人差し指と中指の間の広いスキ間を革ヒモで結んで外側から見えないようにし(⬆上写真参照)、ボールの握りを打者やスコアラーが見破れないように工夫したのだという、そしてグローブ全体がビッグサイズだった理由はグローブ内側のボールが収まるポケット部分に奥行きのある空間を作ったからだという。グローブ内側が広くて大きい空間であれば、その中で球種を変える指の動作がしやすく打者からは見えない位置でボールの握りを球種に応じて自在に変えやすいからだという。グローブひとつにもこれだけ細心な心配りをしていた上原浩治が、メジャーで記憶に残る一流投手として活躍できた理由が十分に納得できた。