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バイデン新大統領の就任式への欠席、Twitterの永久停止、弾劾裁判とトランプ氏の大統領としての権威はまたたくまにバブルのごとく消えてしまった感があるが、今になって、トランプ氏を大統領に就かせたのは日本の2chan掲示板をそっくりマネたアメリカの掲示板4chanでトランプ氏を擁護し続けた「オルタナ右翼」Alt Light(日本ではネット右翼と呼ぶ)だという説が出てきた。オンラインマガジン「クーリエ・ジャポン」の記事の中で、ライターのデール・ベラン氏は、日本で生まれた「chan文化」がドナルド・トランプを大統領の座につかせたのだと非難した。日本の2chanをマネたアメリカの4chanは、創設者であるクリストファー・プールが「日本の2ちゃんねるの匿名掲示板にヒントを得た」と明言している。米国の 4chanは、ユーザーが匿名で過激な政治思想やハラスメント、人種差別、反ユダヤ主義、そして陰謀説を煽るプラットフォーム化しており、掲示板にはトランプ氏が主張する白人至上主義、反移民、反フェミニズム、女性蔑視、反共産主義などに賛同するネット右翼たちが集まっているというのだ。匿名で過激な政治思想を述べられるという日本独特の掲示板2ちゃんねるのようなものはアメリカにはかつて存在しなかった。欧米では「匿名」による発言は、社会における規律や役割を守るものではなく、それを回避する卑怯な手段と考えられてきたのに、ネット上でそれが許されたことによってトランプ氏が主張した「アメリカファースト」に多くの匿名のネット右翼が賛同したというわけだ。いささか強引すぎる意見にも思えるが、匿名で社会批判する日本独特のちゃんねる掲示板は、やはり欧米の社会通念からすれば「アウト」なのかもしれない。