マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏が、米国内で実施されている新型コロナウイルスのPCR検査について、「全くの無駄」だと批判した。その理由は、結果判明までに時間がかかりすぎるからだという。米国内のPCR検査の約半数を担う民間の試験所では、結果判明までに平均4日以上かかるという。感染者はこの4日間に感染を広げる恐れがあるため、ゲイツ氏は「早く結果が出せるのであれば、感染者は行動を自粛することが出来る、もっと結果通知を急がなければならない」と語り、「結果判明まで48時間以上かかる検査にはコストをかけるべきではない」と主張。「時間のかかるPCR検査は全くの無駄だ。我が国の検査件数として出されるあらゆる数字のうち、大半は全くの無駄としか言いようがない」と強調。結果が分かるまで3日から1週間もかかる検査に金を払うのは「狂気の沙汰だ」と付け加えた。ビル・ゲイツ氏らしい合理的な発言だが、氏は一方で自ら設立した慈善基金団体を通じ、新型コロナワクチンの開発支援に力を入れている。新型コロナの感染拡大が始まった4月から数億円が無駄になることを承知で、最も可能性のある7種類のコロナワクチン開発プロジェクトに対して多額の投資を行っている。PCR検査のムダを批判しつつもワクチン開発への無駄な投資は惜しまないビル・ゲイツ氏、さすがである。