新型コロナウイルス感染が流行し、世界各地でトイレットペーパーの「買い占め」が起こった。消費者がナゼこのような買いだめ行動に走るのか、について行った調査によると、買いだめをしやすい人の「性格」にある傾向が存在することが明らかになったという。ドイツの研究チームがSNSを通じて、世界22カ国の成人996人を対象に、アンケート調査を実施。この調査では 先ず自分の性格について、「情緒」「誠実性」「正直さ・謙虚さ」「外向性」「協調性」「経験への開放性」のどれに高い評価を与えるかを質問。また同時に、被験者の属性や、隔離中の行動、コロナウィルスをどれほど脅威と受け取ったかといった情報や、調査時におけるトイレットペーパーのストック量と通常時の量といった情報も収集された。その結果、性格アンケートで「誠実性」を自分で高く評価した人ほど、トイレットペーパーを買い占めしていたことがわかったという。また、感染リスクが高く自己隔離の必要性の高い高齢者は、若年層よりもトイレットペーパーをストックしやすい傾向にあったことが判明した。さらに、ヨーロッパよりもアメリカの方が買いだめ傾向が高いことが示されたという。買い占めをする人は「自己中心的な悪人」というイメージを持たれがちだが、実際にはただ「怯えている人」だと研究チームは述べている。「非常に謙虚で道徳的な人であっても、パンデミックによって大きな脅威を感じれば、トイレットペーパーの備蓄に走る。トイレットペーパーが『主観的な安全の象徴』として買い占められていた事がわかった」と研究チームは結論づけている。