検察官の定年延長をめぐって注目されていた東京高検の黒川検事長が、コロナ自粛の最中に賭け麻雀をしていたと「文春砲」が記事にした。結果、時の人である黒川検事長は思わぬ形での検事長辞任となってしまった。緊急事態宣言が出ていた今月1日、東京都内で産経新聞記者2名と朝日新聞記者1名の3人と「賭けマージャン」を行っていたという密室での出来事がなぜ漏れてしまったのか。リークしたことを疑われるのは卓を囲んだ3人の新聞記者の誰かということになるが、黒川検事長は自分をリークすることが予想される新聞記者と賭け麻雀をするほど間抜けではないだろう。恐らくお互いの秘密を守れる親しい間柄だと信じたからこそ賭け麻雀の卓を囲んだに違いない。となると、そのうちの一人が「黒川検事長と賭け麻雀の卓を囲んだ」と同僚の記者にうっかり口を滑らしたに違いない。それを聞いた人物は「これから検察のトップになるであろう黒川氏にはふさわしくない行為」であると賭け麻雀に義憤を感じて文春砲にリークしたというわけだ。文春の記事には産経新聞の他の記者が「これではいけない」と思い文春にリークしたと書かれている。検事長と賭け麻雀を平気でする産経新聞記者と、それを聞いて義憤に駆られたもう1人の産経新聞記者。彼は自社の記者や朝日新聞の記者を出し抜いてスクープ記事にすることは出来ないので新聞ではない週刊誌記者にリークしたというわけだ。仲間の記者から聞いた黒川検事長の賭け麻雀の話をリークしたこの記者のジャーナリスト魂が黒川検事長を辞任にまで追い込んだというわけだ。