シンガポール臨床科学研究所が、白米を箸とスプーンで食べたときのカロリー摂取状況と血糖反応を計測する実験を行った。20歳代の男女を被験者にして、白米を箸で食べるグループとスプーンで食べるグループに分けて、6日間にわたり朝食時に同じ量の白米を摂取し、そのときの摂取状況(一口あたりの摂取量、摂取回数、摂取時間)と食後120分間の血糖反応の測定を行った結果、スプーンで食べるよりも箸で食べる方が、一口あたりのカロリー摂取量が減り、食後の血糖反応も低くなることがわかったという。さらに、箸による摂食状況と血糖反応の低下に有意な相関関係が認められたという。スプーンで食べると箸で食べるよりどうしても「早食い」になり、早食いが太る原因になってしまうという訳だ。また、国立健康・栄養研究所の研究グループが全国の女子大生1695人を対象に実施した調査によると、早食いの人ほど太っている傾向があり、とても速く食べる人はとても遅く食べる人より平均5キロ以上も体重が重かったという驚きの研究結果が出ている。また、東京工業大学の研究所からは早食いするよりも、ゆっくり食べる方が食後のエネルギー消費量が増加するという実験・研究結果も発表されている。スプーンで食べると箸で食べるより太りやすい、いうのは、スプーンだと肥満の元となる「早食い」にどうしてもなってしまうから、というのが結論のようだ。