ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

マイケル・ジャクソンの「ムーンウォーク」は人マネじゃない。

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マイケル・ジャクソンのダンスと言えば⬆「ムーンウォーク」。しかし、足を交互に滑らして前に歩くように見せながら後ろに滑るというこのダンステクニックは、ダンサーのジェフリー・ダニエルがマイケル・ジャクソンに伝授したテクニックだというのが通説だ。ロサンゼルスディズニーランドでダニエルがライブ・ショーを行っていた頃、マイケル・ジャクソンがお忍びで見に来ていたというエピソードまで残っている。さらに、マイケル・ジャクソンが1983年にムーンウォークを初めて披露した1年前にイギリスBBCの音楽番組で、ダニエルは世界で初めてムーンウォークに似たダンスを披露している。こうした事実からマイケルの「ムーンウォーク」はダニエルのマネにすぎないという定説が広がったのだが、足を交互に滑らし、前に歩いているように見せながら後ろに滑る技法は、ダニエルが最初では無くストリートダンスやブレイクダンスの技法のひとつとして、バックスライド(back slide)と呼ばれ、古くから存在していたモノだ。ダニエルがダンス音楽テレビ番組『ソウル・トレイン』でこのバックスライドを披露し、同じ番組に出演していたマイケル・ジャクソンにリクエストされてバックスライドの踊り方を伝授したというのは確かな事実だ。しかし、ダニエルに習った前後に動くだけのバックスライドをマイケルはより発展させて、音楽に合わせてその場で回転するような動作をオリジナルで付け加えた。重力に反するような動きであることから、マイケルは改良したこのバックスライドを無重力をイメージする「ムーンウォーク」と名付け、ジェフリー・ダニエルもこの新しいネーミングを受け入れた、というのが「ムーンウォーク」の始まりなのだ。マイケル・ジャクソンの「ムーンウォーク」は、単なる人マネではない彼自身の手によるオリジナルなダンステクニックとして永遠に記憶されて然るべきだろう。