ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

また覚せい剤の槇原敬之「なぜ僕はボロボロになるのか」。

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2004年、アルバム総売上枚数が1,000万枚を突破し、我が国の男性シンガーソングライターで井上陽水長渕剛に次いで3人目となった槇原敬之。その2年後にはアルバム総売上枚数が井上陽水を抜き、男性ソロで歴代1位となるほどに多くのファンから支持されてきた彼が、1999年に覚醒剤所持で逮捕されてから21年、50歳になって再び覚醒剤所持で逮捕されたニュースは驚きだった。シンガーソングライターとして頂点を極めた槇原が、なぜ覚醒剤を手放せなかったのか?誰もが知り得ない深い「心の闇」を抱えていたからに他ならない。最初の覚醒剤逮捕から5年後、彼が作詞作曲した「優しい歌が歌えない」は「まるで覚醒剤逮捕の槇原自身の懺悔のようだ」と評されたほど意味深なコトバで綴られている。「抱えた苦しみは誰のせいと 人をひどく責める的はずれを 何度も何度も繰りかえして 苦しみは前より増えるばかり」「同じページを捲りすぎた 本のように日々はすり切れて 自分の中を見る以外に もう術はなくなってしまってた」「そこで僕は確かに見たんだ 総てを人のせいにして だれでも平気で傷つけるような もうひとりの自分が こころの中で暴れながら 僕をぼろぼろにするのを」。彼が井上陽水や長渕剛というトップミュージシャンとは異なり覚せい剤に溺れていったのは、もう一人の自分がこころの中で暴れながら僕をボロボロにする、という「自制心の無さ」にあったのかもしれない。