ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

月面着陸アポロ12号の飛行服のソデ口に隠されたポルノ写真。

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1969年に人類史上初の月面軟着陸を成功させたアポロ11号から4ヶ月後、2度めの月面着陸に成功したアポロ12号。1日と7時間にわたる月面での船外活動を行ったピート・コンラッド船長とアラン・ビーン操縦士の2人が着ていた宇宙服の袖口に装着されていたチェックリストノートの中に、男性向けヌードグラビア誌プレイボーイのヌード写真を縮小コピーしたものが隠されていた(⬆上の写真)。地球を遠く離れる乗員たちが心細い思いをしないように、という地上クルーからのユーモアあふれるドッキリだった。コンラッド船長のチェックノートにはSeen any interesting hills and valleys?「気になる丘や谷間はあったかしら?」とほほえみかけるプレイメイト。ビーン操縦士のチェックノートにはDon 't  forget, describe The protuberances !「忘れないで—その隆起した丘(モッコリ)を説明して」と微笑むプレイメイトの写真が貼られていた。地球を遠く離れて身一つで月面を歩く宇宙飛行士の緊張感や心細さをほぐしてくれたに違いない予備搭乗員達の仕掛けたこのドッキリ。50年前の人類初の偉業の場面でもこうしたユーモアを忘れないアメリカ人気質にはまったく以って感心させられる。日本人のクルーの場合だったらどうだろう。まず、宇宙空間にヌード写真を持ち込むなんて日本人は先ず考えもしないだろうし、緊張感あふれる月面着陸のミッションにドッキリを仕掛けるなど以ての外だろう、あらためて半世紀前の月面着陸という偉業の中で、アメリカ人らしい「心の遊び」を感じさせるエピソードと言えないだろうか。