ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

ローマ法王の心を震わせた長崎の少年の1枚の写真。

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長崎の原爆で亡くなった弟を背負い、火葬の順番を待つ1人の少年の写真(⬆)。口を固く結び、息絶えた弟を背負って直立不動の姿勢をとる少年。終戦後に長崎に進駐した米軍の従軍カメラマン故ジョー・オダネル氏が撮影した「焼き場に立つ少年」というタイトルのこの写真を昨年バチカンを訪れた田上長崎市長がフランシスコ法王に直接手渡した。この写真を見た法王は「写真を見て胸を打たれた。このような写真が千の言葉よりも多くを語る。だから分かち合いたいと思った」とこの写真を用いてローマ法王庁のクリスマスカード(上の写真)を作成して昨年末に配布した。法王はカードの裏面に「戦争が生み出したもの」という言葉を記載し、「幼い少年の悲しみはただ、血のにじんだ唇をかみしめるその身ぶりの中にのみ表現されている」という短いキャプションと法王自身の名をサインしている。アメリカCNNのバチカン担当記者ジョン・アレン氏は「フランシスコ法王が年末年始の休暇期間中に特定の画像を配布するよう依頼したのは今回が初めてだ。これは法王が、写真のメッセージがいま特に重要だと考えていることを示唆している」と語った。世界で唯一の被爆国である日本の政府は、核拡散防止条約に出席もせず、ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)のノーベル平和賞受賞に対しても、何のコメントも発表しなかった。今回来日したローマ法王が被爆地である長崎・広島を巡礼する姿に、我が国の政府要人はどういう想いを抱くのだろうか。