ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

もう一人のモンスター西岡はドネアになぜKOされた。

f:id:gunjix:20191106143949j:plain

7年前の2012年、当時4階級を制覇しIBF・WBO世界スーパーバンタム級統一王者だったドネアとの王座統一戦に挑んだWBC世界スーパーバンタム級王者の西岡利晃(⬆上の写真)。西岡の左の強打は一撃で相手を沈めてしまう程の強打で、その威力からメキシコでは西岡を「モンスターレフト」と呼んで怖れていた。しかし、ドネアとの戦いでは、終始ドネアにペースを握られてほとんど攻勢に出られない西岡に観客席からブーイングが飛び、6回には左アッパーをボディに当てられてダウン、9回に西岡が捨て身の攻撃を仕掛けたところをドネアの左アッパーと右ストレートのコンビネーションで2度目のダウンを奪われ西岡はTKO負けを喫した。敗因について西岡は「ドネアは得意の左フックを狙っていた。左足に重心を乗せていたんで、狙っているのが分かりました」「(自分の)気持ちは前へ前へと行っていました。守る意識はなかったんで(ドネアの)左フックのみを気にして、自分の左手は(パンチを)当てることに100%意識を集中していました」しかし9回、このままではKO勝ちしかないと西岡がドネアをロープ際まで追い詰めると、これを待っていたドネアが放った右ストレートで2度めのダウンを喫しTKO負けとなったのだ。ドネアの強烈な左フックを気にしすぎて守勢にまわりブーイングを受けた「モンスターレフト」の36歳西岡、あれから7年、29歳だったドネアは36歳、WBSS決戦で対戦する26歳の井上尚弥は、消極的だった西岡とは違い、老練なドネアの左フックをかい潜りながらモンスターと称される異次元のスピードとパワーで積極果敢にKO勝利を掴みに行くに違いない。