バンタム級世界最強王者を決めるWBSS(ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ)決勝戦、井上尚弥vsノニト・ドネアの試合がいよいよ間近に迫ってきた。スポーツ専門テレビESPNのベルナルド・オスナ記者は「井上は絶頂期にあり、なぜモンスターと呼ばれるかを見せつけ、ドネアを痛めつけるだろう。もちろんドネアにもチャンスはある。ボクサーとしての経験、特にキャリアを再興し別の段階にシフトしたことは大きい。フットワークも健在だ。でも井上は存在が大き過ぎる。今の階級で敵う者はいない。おそらくドネアの経験が試合を長引かせるだろうが、7,8ラウンド周辺で幕が降りると思う」プエルトリコの「プリメラ・オラ」紙のボクシング担当カルロス・ゴンサレス記者は「ドネアは広範なキャリアを誇る、多芸なボクサーだ。何戦か負けを喫した後、キャリアを立て直した実績もある。彼のボクシングは対戦相手の長所を消し取ることにある。しかし彼の全盛期は過去のものとなった。その点、井上は現在、未来の選手だ。井上はハードパンチャーでハンドスピードもある。井上がドネアを出だしから攻め立てることに成功すれば、ノックアウトで決まるだろう」名選手を何人も育てたキューバ人トレーナー、ペドロ・ディアス氏は「今、世界一のボクサーは井上だといっても過言ではないよ。技術、パワーが完ぺき。軽量級のパウンド・フォー・パウンド・ナンバーワンだと信じている。だからドネアにはチャンスはない。いい実績を持っているけど、彼のピークは2012年頃じゃなかったかな」海外の専門家の大方の予想は、5階級制覇(KO率65%)という36歳ドネアの輝かしいキャリアは過去のものであり、26歳の若さでKO率88%と絶頂期にある井上の「敵」ではないという見方がほとんどだ。モンスター井上の5階級制覇レジェンド・ドネアのKOシーンを期待しよう。