ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

米国記者「3人のうち吉野氏だけがノーベル賞に値する」。

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今年のノーベル化学賞は、米国人のジョン・B・グッドイナフ教授(97)とM・スタンリー・ウィッティンガム教授(77)、そして日本人の吉野彰氏(71)の3人が、リチウムイオン電池の開発に寄与したとして受賞した。ところが、この3人受賞について異を唱える米国ブルームバーグのノア・スミス記者のツィートが注目を集めている。スミス記者の主張は、「「蒸気エンジン」を発明したのはジェームズ・ワットではない、彼は産業革命の原動力となった最初の商業化可能な蒸気エンジンを『実用化』した人物だ」「同じ基準/理屈をバッテリー技術にも適用した場合、吉野彰氏がリチウムイオン電池の『実用化』を発明した」ことになると言うのだ。「なぜ我々はジェームズワットが蒸気エンジンを発明したと口にするのに、リチウムイオン電池の発明に関してはその功績を吉野氏ではなくグッドイナフ氏に与えているのか?欧米優越主義が原因なのか? 」(吉野氏は日本人、グッドイナフ氏はドイツ系アメリカ人)と疑問を呈し、「ノーベル賞のような機関はその発明に至るまでに積み重ねられてきた歴史を無視して特定の発明家だけの神話/伝説を誇張し、科学的な功績と名声を独り占めさせてしまうシステムを作っている。しかしながら、もし我々がそのシステムを維持し続けていくのだとしたら、吉野彰氏こそノーベル賞に値すると言えるだろう」と断言、さらにスタンリー・ウィッティンガム氏については、「最初のリチウム電池を開発はしたが、反応性に問題があり爆発しやすいという特性も備えていたため実用化されることはなかった」とし、一方で、吉野彰氏が「リチウム電池から純粋なリチウムを除去、反応性の高いリチウム金属の代わりにリチウムイオンを挿入できる炭素材料を使用しより安全なリチウムイオン電池を作ることに成功。これによりリチウムイオン電池は実用化に至った」と功績を評価した。スミス記者が鋭く指摘したことを日本マスコミの記者たちができないのは、リチウム電池開発の歴史を知らないからだ。