ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

「酔った勢い」は、イイワケに過ぎぬという検証結果。

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「酒に酔った勢いでやった。あれは私の本心じゃない。今は反省してる」そんな言い訳をよく耳にするが、実際のところ、お酒の影響というのは「免罪符」になりえるのだろうか。こうした疑問に答えて、英国ブラッドフォード大学の心理学者Kathryn Francis氏がこの問題について検証したいくつかの研究結果を発表した。Francis氏の検証結果ではどうやらお酒の影響は、人の道徳観に変化を与えることはない、という結論だ。研究では、被験者全員にウォッカを大量に摂取させて、酔った被験者たちに、人の感情を表した表情の写真を見せてどのように感じるかという共感力や感情移入の反応を調査した。その結果、酔うほどに被験者たちは悲しみの表情を面白がったり肯定的な印象を持ち、幸せそうな顔には否定的な感情を持つようになったという。これは酔うと、他者への感情的な配慮が阻害され「共感したり、理解を示す能力が弱まる」ことを示している結果だと言う。さらに、もう一のに実験では、道徳的な考えによって左右されると考えられる行動についての判断力テストでは、酔った場合でも変化が現れなかったという。「酔った勢いで何かをする」と思われがちだが、お酒を飲んで酔っ払っていても道徳的な判断力に影響は出なかった。アルコールが性格や人格を変えるという信仰が誤りであり、酔って暴力を振るうなどの不道徳な行動は、お酒の影響で現れるわけではなく、もともとその人に備わっている道徳観にある、と結論づけている。法律上でも、責任能力があるときに自分の意思で酔っ払って犯罪行為をすれば、その犯罪は行為者の「意思で行われた」と解釈される。「酔った勢い」は言い訳に過ぎぬ、は真実のようだ。