我々日本人は、民主主義を求めた「天安門事件」の政府による弾圧など、お隣りの中国は共産主義独裁国家で「個人の自由」など存在しない不自由な国だと教えられてきた。ところが、アメリカのウェブサイトQouraに載ったアメリカ留学中の中国人学生の意見を読んで我々が中国を誤解していたことに気付かされた。「私は中国からの留学生です、第一は中国の教育はけっこう客観的で、例えばアメリカの民主主義のメリットやデメリットをよく紹介していますから、外国に行った時は別に共産党政府に騙されていたようには感じません。第二 はですね、今の共産党が独裁している理由は、外国の国に行った後でよく理解しました、民主主義はどんな国にも適するものではないと深く理解しました、中国も先進国になったら、今より民主的になるのは必ずのことだと信じてます。民衆の素養が上がるからです。素養が一定の程度に達っしていない時に民主主義を行うと、国の発展に邪魔ですから」。中国政府は、国民が海外旅行へ行ったり、海外の国の大学に留学することを何の制限もせず大っぴらに認めている。年間の海外旅行者数は何と1.6億人に登り、海外留学生の数は60万人を突破しているのだ。かと言って、海外の自由な国々を見聞してきた多くの中国国民が、国に帰って共産党独裁政府に不満を持ち、自由を求める「天安門事件」を再び起こす気配などまったくもって見られない。我々日本人は「天安門事件」を常に引き合いに出し「中国が民主化される日」はいつになったら訪れるのか、などと勝手に議論してるが、アメリカに留学中のこの学生が語っているように、中国人は「自由で不満のない暮らし」を現在すでに手に入れている事実を知るべきだ。