ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

米・朝会談でトランプ大統領に席を立たせた男、 金英哲とは何者か。

f:id:gunjix:20190301005547j:plain

世界が注目したハノイでのアメリカのトランプ大統領と北朝鮮の金正恩キム・ジョンウン)党委員長によるトップ会談が事実上の決裂で幕を下ろした。決裂した理由としてトランプ大統領は「北朝鮮が完全な制裁解除を求めたからだ」と会談後に語ったが、トップ会談の前にはポンペイオ国務長官と金正恩の腹心である金英哲キム・ヨンチョル(上の写真右側の一番手前)による事前協議で合意が見えていたからこそのトップ会談だった筈なのに北朝鮮は「完全な制裁解除」になぜトップ会談の本番では固執したのか。その理由は北朝鮮トップの金正恩の考えと言うよりナンバー2である金英哲の強い意向があつたとされる。金英哲は北朝鮮の強硬派として知られる人物で、過去には韓国の哨戒艇沈没事件や韓国ヨンピョン島砲撃事件などを主導し国際テロリストとしてアメリカへの入国を禁止されていた危険人物だった。ところが米朝会談の交渉人としてアメリカは昨年6月特例でこの金英哲の入国を許しポンペイオ長官と会談したりトランプ大統領に金正恩の親書を手渡したりしているのだ。トランプ大統領からこれほど恩恵を受けながら金英哲はトランプ大統領が会談の場から席を立つようになぜ仕向けたのか。その裏には北朝鮮の実質的なナンバー2とされる党副委員長の崔竜海(チェ・リョンへ)との間に権力闘争があるためだ。第1回の米朝シンガポール会談やホワイトハウス訪問などで「金正恩」の側近としての存在感を高めてきている金英哲にライバル崔竜海の目が光っている。金英哲は「制裁の全面解除」についてアメリカ側にもし譲歩すればライバル崔竜海に蹴落とされる事がわかっているからこそ北朝鮮代表としての強硬な主張を展開し、トランプ大統領が席を立つ場面を作ってしまったというわけだ。