ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

戦場写真家ロバート・キャパ。あの「崩れ落ちる兵士」実は生きてる?

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20世紀を代表する戦場カメラマンであるロバート・キャパ。1954年のベトナムの戦場で地雷に触れて非業の死を遂げた彼の人生は多くの謎に包まれている。ロバート・フリードマンの本名で報道写真家として出発したが1937年のアメリカの「LIFE」誌にあの有名な「崩れ落ちる兵士」(上の写真)が掲載された際には、撮影者の名前がロバート・キャパとなっていた。その理由は彼が売れないカメラマンだったのを見かねて愛人の女流写真家ゲルダが偉大な業績を持つ報道写真家を想像させる名前ロバート・キャパに改名するようアドバイスしたからだ。この「頭部を撃ち抜かれ倒れる瞬間の兵士」を撮ったカメラマンとしてロバート・キャパは一躍有名人になった。しかし、後になって撮影したのはキャパではなく一緒に居た愛人ゲルダが撮影し、撮影場所もスペイン内戦の戦場ではなく演習中の撮影であり、演習のため「撃たれた兵士」も実は死んでいなかったという驚くような事実が次々と暴露されたのだ。しかしこの撮影の翌年には愛人ゲルダがスペイン内戦の戦場で死亡、疑惑の真相はすべてが闇の中に消えてしまった。ロバート・キャパのもう一つの代表的な戦場写真「ノルマンディー上陸作戦」はキャパのカメラを持つ手が緊張に震えピンぼけになったことで逆に上陸する兵士達の緊迫感を見事に写し取った名作と評価されている。そう言えばキャパが残した自伝のタイトルは「ちょっとピンボケ」、自分の代表作品に「大きな疑惑」を持たれている彼の人生そのものも「ちょっとピンぼけ」だったと言えるかもしれない(笑)