先日のハワイ「ホノルルマラソン」で日本から参加した88歳の伊藤貞夫さんが17時間50分52秒で42.195キロを完走し世界中が驚いた。ところが昨年の同じ大会でも日本人の林綾子さん81歳が16時間45分25秒で完走しているのだからさらに驚きだ。2年連続の80代の日本人による完走記録達成に「あきらめない日本人」って一体何なのかについてSNS上で大きな話題になっている。それで思い出されるのが広島の原爆資料館に展示されていてyou tubeでも2年前に紹介されたた「あきらめない日本人」を象徴する1枚の写真⬆だ。原爆を投下された広島市の中心部にある中区幟町公園の焼け跡で原爆投下からわずか3ヶ月後の10月に開校された「青空教室」の一コマ。頭が丸刈りでスーツを着た先生は実は男性教師ではなく女性教師で放射能を被爆して髪の毛がほとんど抜け落ちた姿なのだという。机に向かう子どもたちもほとんどが両親や兄弟を一瞬にして失っているはずなのに、熱心に授業を受けようとするその姿、原爆投下という歴史的な悲劇のあとでも、何事も「あきらめようとしない日本人」を象徴する姿がそこにある。焼け跡だけが広がる景色の中で10年~20年後の繁栄する日本の姿を夢見て、決して「あきらめようとしなかった日本人」。その粘り強いエネルギーで戦後を走り抜き敗戦からわづか22年でGDP(世界における経済力)でアメリカに次ぐ世界ナンバー2の国にまで発展できたのである。