先日フランスを訪問した安倍首相、マクロン大統領とのエリゼ宮中庭で行われた共同声明の場に、不法侵入したフランス人女性が突然「(日本で)行方不明になったベロンの妹です!」と叫んだのだ。この声に足を止めて振り返ったマクロン大統領(上の写真)は「我々はその件を協議するつもりだ。だが私は調査する際にはくわしく調べるので適切な状況下で行う。報道陣の前でこうした件を扱うことに慣れていない」と突然に「直訴」した彼女を一度はたしなめたが、結果的にはこの妹さんの「直訴」を受け入れ大統領府内に彼女を招き入れて安倍首相と一緒にその訴えを聴き、安倍首相はその場で妹さんに「捜査に全力を尽くす」と約束したのだ。行方不明から3ヶ月経つフランス人女性ティフェンヌ・ベロンさんの日本の警察による捜索活動が一向に進展しないことにイラ立った今回の妹さんによる「直訴事件」、はてさて昨年2月にフランス留学中に所在不明になった日本の女子大生の行方不明事件、1年半が経過して今なお解決できずにいるフランス警察、タイミングよくマクロン大統領が今月中に来日の予定だ。この日本人女子大生の家族はベロンさんの妹さんがしたようにマクロン大統領に「フランス警察は捜査に不熱心だ」と「直訴」すべきだろう。黙ったままで居れば、日本人の「家族愛」はフランス人より薄っぺらいとマクロン大統領に思われてしまうに違いない。