テレビをつけると近頃よく見かける「スゴイですね日本人」とやたらと日本の科学技術や伝統文化などを賛美する外国人を数多く登場させるテレビ番組に食傷気味な人が多いのではないだろうか。文明開化以来150年以上に渡って日本人が持ち続けている「外国人コンプレックス」をこの際一気に晴らそうと言うことなのだろうか。しかしながら世界中の国々が羨望してくれる「日本人」だという自惚れを持って海外へ行ってみたら「実はそんなことはなかった」と語る日本人も周囲に何と多いことか。我々はいま大流行の「スゴイデスね日本人」のテレビ番組が、実は同じ日本人の手で作られている「外人ヤラセ番組」だって言うことにそろそろ気付くべきではないだろうか。いってみればこの種の番組は、日本人が日本人の自惚れをくすぐるために多くの外国人を利用した「自画自賛」番組であることをぜひ知っておきたい。「面白うてやがて悲しき日本人の世界的な立ち位置」に早く気付いて日本人は内輪で盛り上がることよりも「日本の素晴らしさ」をもっと海外に向けて積極的にアピールすることの方が先決だ。この８月で今年の訪日外国人が2000万人を突破した。２年後のTOKYOオリンピックには年間4000万人の訪日外国人を目標にしているニッポンは、いまこそ国内での「自画自賛」などより、世界へ向かって「スゴイですよ日本は」とPRする事の方が重要に思われるのだが。
