ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

ウンザリ猛暑、「気象工学」技術で日本の気温を2℃下げられるのに。

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埼玉県熊谷市で史上最高温度41.1℃を記録したり東京都でも40℃超えと全国的に猛暑が続き、熱中症患者が後を絶たないこの夏の暑さ、まったくもってウンザリさせられる。これだけ科学が発達した時代に、広範囲で気温を下げる技術は無いものかと思ったら、ジオエンジニアリング(気候工学)の研究者が編み出した太陽光放射管理(SRM)という技術を使えば実際に現在の気温を2℃も下げられるという。そのヒントとなったのは27年前の1991年に噴火したフィリピンのピナツボ火山の噴火で、噴火後2年間ピナツボ火山の周辺地域の温度が0.5℃も下がった点が注目された。つまり、火山の大規模な噴煙によって地球に降り注ぐ太陽光が噴煙バリアに跳ね返されてしまうためその地域の気温がグンと下がるという単純な理屈だ。これを応用して、気温を下げたい地域の上空に巨大なバルーンを打ち上げて(上図参照)火山の噴煙と同じ効果を発揮できる「エアロゾル粒子」を噴射し続ければ、その下の地域の温度は単純計算で2℃も下げることができるという。言ってみれば猛暑の地域の上空に巨大な「日傘」を差してあげるしくみだ。では、こんな猛暑の日々が続く中で気温低下が可能な「エアロゾル噴射」をなぜすぐにでも行わないのか。広範囲に渡って気温変化を起こすとなれば、それによって起こる地域住民生活への影響や倫理上の問題、隣接地への配慮など様々な問題が生じてくるからだという。しかし「できるのにやれない」なんて科学技術の持ち腐れだろう。猛暑の今こそ、日本最高温度を記録した熊谷市の上空にバルーンを挙げて「エアロゾル噴射」でどれだけの気温低下とどれだけの地域への影響が出るかを実験してみたらどうだろう。実験が成功すれば、酷暑対策が課題とされる2年後の8月開催の東京オリンピックでも競技会場の「日傘」としてエアロゾル噴射を使えるのではないだろうか。