ツィツター上で世界中が感動したW杯ベスト16で敗退後、日本選手団が引き揚げたロッカールーム写真⬆。チリひとつ無いロッカールームにはロシア語で「ありがとう」のメッセージカードとブルーの折り鶴が残されていた。写真を投稿したのはFIFAのゼネラルコーディネーターのジェンセンズ氏。「まさに手本!」という言葉を書き添えている。イタリアのスポーツ専門紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」は、日本人選手のこうした振る舞いについての謎を解こうと、W杯ブラジル大会の日本代表監督だったザッケローニ氏にインタビューを行った。ザッケローニ氏は「(ネットに)出回っているロッカールームの写真は(日本人の)誇りを表している」のだと語り、氏が4年前のブラジルワールドカップへ向かう直前の壮行試合の時にみたロッカールームでの光景を紹介している。「控室で私服からユニフォームに着替えた選手達は時計や財布などの私物をテーブルの上に置いたのです。私が最後に部屋を出たのですが思わず考えてしまいました」「誰がこの部屋にカギをかけるのだろうかとね」「結論から言えば鍵をかける人は最初からいなかったのです」「数千人という人(観客)が近くにいるのにも関わらずです」「盗まれる心配なんて少しもしてない。そもそもそういった考えすら彼らの頭には浮かんでこないのです」ザッケローニ氏は最後にこう語っている。「私は東洋の国を多く回ってきました。ですがこのような性質を持っている国民は日本人だけです。日本人は他のアジアの国民とも違うのです」今回惜しくもベスト16で終わった日本選手団。ザッケローニ氏が言うように日本人としての「誇り」を胸にしてロシアを後にしてきたと言えるだろう。