ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

W杯ベスト4へ、ロシア監督が観客に「奇跡」を起こす魔法をかけた。

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W杯ベスト4を掛けたクロアチア対ロシア戦。日本よりも劣るFIFAランク70位のロシアは地元開催の国ならではの奇跡的な勝利の連続でベスト8にまで進出、16年前の2002年に開催された日韓大会で韓国が地元開催の余勢をかってベスト4にまで進出した再現となるかが注目された。試合は両チームが拮抗したゲーム展開で1−1のまま延長戦に突入したが、延長前半11分にコーナーキックをヘディングで決めたクロアチアにより2−1となると、それまで熱狂的な声援を送っていたロシア人観客は敗色濃厚なゲーム展開に意気消沈して静まり返ってしまった。そのスタンドの雰囲気を感じ取ったロシアのチェルチェソフ監督がベンチを飛び出し観客席に向かって大手を広げて「もっと声援を送ってくれ」とばかりに何度も広げた両手で観客を煽ったのだ。これを見て観客たちは気を取り直し懸命の声援を再び送り始めると延長後半10分にロシアが得たコーナーキックをヘディングで押し込み2−2の同点とする奇跡が起こったのだ。地元ロシアの観客の熱烈な声援が選手達の背中を押して得たこの結果、チェルチェソフ監督は試合に勝つために一番必要なのは「サポーターの声援」であることを奇跡の勝利を重ねるたびに感じ取っていたからこそのパフォーマンスを咄嗟に演じたのだろう。試合結果は残念ながら決着をつけるPK戦クロアチアに惜しくも敗れてしまったが、W杯開催国史上で最低のFIFAランクの国と言われたロシアがベスト8進出を果たせたのも監督と観客のコラボレーションの成功があったからこそと言えるだろう。