韓国のヒップホップグループBTS防弾少年団がアメリカのビルボードアルバムチャートで1位になったのを始めヨーロッパや南米の国々に至るまで世界中の若者達を熱狂させている。この夏に始まるBTSの世界ツアーでの米国内でのチケットは最も入手困難なチケットランキングで第1位、平均価格は479$で2位のブリトニー・スピアーズのチケット353$を大きく上回っている。「あのビートルズの再来か」とまで評され、英語ではなく韓国語で歌う7人のアイドルグループのこれほどの人気の理由は一体どこにあるのだろうか。欧米の音楽市場では男性アイドルグループが久しく不在だったところにピタリとはまったから、あるいは歌とダンスのパフォーマンスのクオリティが高いから、グループリーダーRMの英語が上手いから、など様々な人気爆発の理由が語られてはいる。しかし、本当の人気獲得の秘密はビルボードが発表しているSNSでのアーティストのフォロワー数や動画再生回数を基に算出したSNS人気ランキングを見ればよく分かる。BTSは現在28週連続で通算では58週間1位の座を獲得し続けている点にある。アメリカを始めヨーロッパや南米そして中東とSNSの反応の高い所へとすぐさま足を運んでSNSから生まれたファンにナマのパフォーマンスを見せて交流するという方法で世界中のティーンエージャーをトリコにしてしまうのだ。若い女の子の手のひらにあるスマホの小さな画面を自分達のステージにしたことが人気を得た最大の理由なのだ。「スマホをステージにする」というユニークな発想が彼らを世界一の人気アーティストに押し上げたというこの事実。「選挙」という過去形のアイデアにいまだに固執し続けて世界を相手に出来ずにいる秋元康は、これについてどう思ってるのだろうか(笑)