ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

亡くなったホーキング博士。その宇宙理論はノーベル賞の対象外だった。

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イギリスが誇る「車イスの天才物理学者」ホーキング博士が亡くなった。ホーキング博士は、「ビッグバン(宇宙の始まり)では多数のマイクロ(微細な)ブラックホールが生み出されたはずだ」という仮説や「ブラックホールは蒸発する」というユニークな仮説を次々に発表し、宇宙理論の世界に一石を投じた物理学者として「アダムズ賞」や「ハイネマン賞」という名だたる物理学賞を受賞してきたが、ノーベル物理学賞では、その候補にさえ挙ってこなかった。その理由はいったい何故なのか?それはノーベル賞の選考委員会には「実証されていない理論は選考対象から外す」という暗黙の了解があるからだ。アインシュタインの「相対性理論」は他の研究者によって実証されたが、ホーキング博士の提起したこれらの理論はいまだ他の研究者によって実証されていないからなのだ。例えば博士の言う「ブラックホールの蒸発」はどうやって観測すればよいのか、観測手法さえわからないでいる段階だ。しかし、10年後20年後先には観測手法が解明されてホーキング博士の理論が実証されることもありうるだろう。しかし、時間は待ってくれなかった。76歳で亡くなってしまったホーキング博士。彼の「人間の死」についての名言をふと思い出した。「人間の脳はコンピュータのようなもの。壊れたコンピュータには天国も来世もない。天国なんて暗闇を恐れる人間のための架空の世界だよ」宇宙物理学者らしい「死生観」だと思いませんか。