ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

天才卓球少年張本君はなぜ「可愛げ」が無いんだろう?

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全日本卓球選手権で日本人初のオリンピックメダリストの水谷選手を破って史上最年少で優勝した14歳の天才中学生張本智和君。この天才少年を見る日本人の視線は何となく冷ややかだ。その原因とされるのが彼がポイントを取るたびに叫ぶ日本語では耳慣れない「チョレイ」という雄叫びが耳障りだという声や勝利の瞬間にヒザまづきながら背中をそって勝利の雄叫びをあげる「ハリバウアー」と称されるポーズも大袈裟だなどと非難されている。たかが14歳の少年のこうしたパフォーマンスを非難する一方で張本君と1歳違いの15歳で将棋界に出現した天才少年藤井四段には好印象を抱いている多くの日本人。ネット上では張本君の不人気の理由を「純粋な日本人では無いからだ」、というのが専らのようだ。張本君は日本に帰化しているけれど両親は中国人だからというレイシズム(差別感)、ならば国民栄誉賞に輝く王貞治選手や球界のご意見番張本勲氏はどうなのか。張本君が日本人に疎まれている最大の理由は一言で言えばスポーツ少年らしい「可愛げ」が無いからだ。言いかえれば彼が「これまで見た事の無い闘志あふれるスポーツ選手」だからというのが一番の理由に思われる。人気の出る選手は「まず笑顔、勝利しても控えめに喜びを表す」、こういうステレオタイプの選手こそが日本人のお気に入りのスポーツ選手なのだ。我々が嘗て見た事の無い「闘志」を前面に出す天才少年張本君はスポーツ少年らしい「可愛げ」は無いけれど、「どういう姿勢で勝負に臨むか」というスポーツ選手のあるべき姿を我々の前に示してくれているように思われる。張本少年の「可愛げ」を云々するよりも東京オリンピックに向けて他の選手も彼のスキの無い「闘志」を見倣うべきだろう。