所要で何度かミャンマーを訪れたが、行くたびに閉口したのがビザ申請だった。不便な立地のミャンマー大使館まで足を運び顔写真を撮影し手数料1万円以上を支払い、郵送で1週間後に受け取るという面倒なビザ申請を繰り返したことにウンザリした経験がある。最近、「どこの国のパスポートがビザなしで自由に世界中を旅できるのか」をランキングしたカナダの調査会社の結果を見ると、日本はパスポートだけで行き来できる国の数は世界156カ国で自由度ランキングで世界4位にランク付けされた。では自由の国アメリカはどうなのか。残念ながら日本よりも少なく世界154カ国で第6位だ。その理由はすでにお分かりだと思うがトランプ大統領が就任してから順位が急落し始めたのだ。イスラム教徒の入国を拒否する政策などの影響で、最近ではトルコやアフリカの国々がアメリカ人のビザ免除優遇を取り消している。では、世界一の自由度を持つパスポートは何処の国なのか。昨年まで首位を続けていたドイツを抜いてアジアの国シンガポールが世界1の座を獲得した。ドイツがビザ免除国数で158カ国。昨年同じ国の数だったシンガポールがつい最近南米パラグアイからビザ免除を受けてついにアジアで初めてのトップの座に就いたのだ。「国の開放的な外交関係と効果的な対外政策が証明された」とシンガポール国民は大喜び。このランキングを見るとイタリア、フランス、スペインなど観光立国の国々が上位にランクインしている。3年後の東京オリンピックに向けて観光に力を入れ始めている我が国でもさらに多くの世界の国々とビザ無しの自由な旅行を可能にして欲しいものである。