北朝鮮が試験発射を繰返している弾道ミサイルは、イザ実戦の場では軍事衛星からのナビが無ければ標的まで誘導することは出来ない。現在の所、軍事衛星を持っていない北朝鮮はグアムを攻撃できると言ってはいるが実際には衛星のナビが無ければいわゆるメクラ打ちになっておおよそでグアム周辺に打つことしかできないだろう。そこで予測されるのが中国の軍事衛星を借りてミサイルを誘導して標的に撃ち込むという方法である。しかし、北朝鮮のミサイル発射が国際問題としてこれだけ大きく騒がれている中で、中国がアメリカへの攻撃のために軍事衛星の利用を北朝鮮にカンタンに許すとは考えにくいだろう。現代の戦争は軍事衛星を使わなければ大きな戦果は得られない。我が国の軍事衛星5機はつねに北朝鮮のミサイル発射準備を捉える能力を持ち、やはり軍事衛星を持っていないお隣の韓国にミサイル発射について逐一情報提供を行っている。安倍首相が北朝鮮のミサイル発射の前日には必ず官邸に泊まり込んでいるという事実はすべてこの偵察衛星からの情報によるものだ。さらに北朝鮮から発射されたミサイルを大気圏外で破壊でき、地上に向ければ平壌に直接ミサイルを撃ち込むこともできる射程距離2500㎞という驚異の破壊兵器イージス・アショアの我が国への導入がすでに決定されている。マスコミは北朝鮮のミサイルの恐怖ばかりを国民に煽っているが軍事衛星すら持っていない北朝鮮の軍事力は冷静に見ればまだまだ未熟なのだ。この未熟な間に我が国は十分なミサイル防衛システムを構築してしまうことが至急な課題と言えるだろう。