就任後初めての外遊をおこなったトランプ大統領が、欧州の首脳達が列席したNATO(北大西洋条約機構)の記念撮影の場面で、モンテネグロの首相を押しのけて前に出ようとする映像がインターネット上に拡散して「何と横柄な態度なんだ」とトランプ大統領を批判する声が世界中で持ち上がった。こうした態度について、ボディランゲージの専門家が読み解いたトランプ大統領の「心の内」についての解析記事が目に留まった。首相を押しのけ中央に出たトランプ氏はスーツを整え、押しのけた首相とは目を合わそうとはしなかった。普通の人間なら押しのけた相手に謝ったり、目を合わせて詫びる仕草を見せるものだがトランプ氏は知らぬふりを決め込んだ。「そのボディランゲージから一番高い位置にいるのが自分の権利だと信じている様子が読み解ける」と専門家は語っている。さらに、トランプ大統領はよく握手をしたままで相手を自分の方に強く引き寄せる仕草をするが、これも「自分が一番上に居る事を誇示する」仕草だと言う。また間延びした場面でトランプ大統領が指で三角形を作る「休息のポーズ」もまた自分の権力、自信、正確な思考力をアピールするねらいがあると言う。カメラに向かって表情を作る際には、トランプ大統領はアゴを突出し口元を引き締めて目を見開くという独特のポーズを必ず取るが、これも「自分が上に立つ男らしく見える」と思い込んでいるためなんだとか。こうした一連のボディランゲージは、サルの群れの中で自分をいろいろな仕草をして権力を誇示し続けるボスザルの態度に酷似しているという。大統領就任からもうすぐ半年、世界の中においてボスザルを自認する態度を見せ続けているトランプ大統領は、果たしてサルの群れ(世界の国々)から尊敬されるようなリーダーシップを発揮できるのだろうか。