ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

誰もが「勝った」というミドル級王座戦でも「負け」と村田の顔に書いてある。

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ボクシングWBAミドル級タイトルマッチで村田諒太選手が、相手からダウンを奪いながらも判定負けをしたことに、多くのファンだけでなくプロの選手からもジャッジへの不満が噴出している。かっての同じWBAミドル級で世界チャンピオンだった竹原慎二氏は「5ポイント差ぐらいで勝ったと思った。でも手数が少なかったね、そこをジャッジに取られた」と語った。当の本人である村田選手は試合後のインタビューで「手応えはあった。採点は相手のジャブを採ったということ」と述べ判定負けの結果については「気持ちの整理が必要です」とだけ語っている。一方、思わぬ判定勝ちを手にしたエンダム選手は「村田は右のパンチは強いがコンプリート(完璧)な選手では無い、自分はそこを突いた。村田より多くのラウンドを取って勝ったと思った」と述べている。WBAが採用している採点方式はラウンド・マスト・システムと呼ばれ、ラウンドごとに出来るだけ両者のポイントに差を付ける、という採点方式を採っている。3人のジャッジは村田選手が言ったようにエンダム選手のこまめに繰り出すジャブを評価し、一方で村田選手の手数の少なさを減点し、そのラウンドごとのポイント差を積み重ねて、2-1という採点結果を導き出したというわけだ。我々素人は明らかに村田選手の「勝ち」を信じたが、エンダム選手のジャブは正確に村田選手の顔をヒットし続ける有効打としてジャッジに大いに評価されていたわけだ。確かに、試合後はいつもキレイな顔のままでインタビューを受けていた村田選手の今回の試合後のインタビューは、痛々しいほどに擦り傷だらけだった。まさに、村田選手の顔に「負け」と書いてあるかのように見えたのだ。