性懲りもなく4月29日にまたミサイル発射を失敗した金正恩について、アメリカのマスコミではその精神状態への疑念が広がっている。米国土安全保障省のケリー長官は、CNNのテレビインタビューで金正恩委員長は精神的に不安定な状態にあるのかという質問に対して「彼は自国民に恐怖心を植え付け軍事力を誇示して権力を固めようとしている。しかし自からやっていることを理解している人物に見える」と狂気の状態では無いという見解を示した。金正恩の精神状態については27日にもティラーソン国務長官も言及している。「無慈悲な殺人者かも知れない。我々の基準では多くの面で無分別と呼べる人物だが正気は失っていない」という見解だ。トランプ大統領は同じ金正恩の精神状態についてのロイター通信の質問に対して「理性的な人間なのか違うのか分からない。道理を踏まえた人物であることを願う」と答えている。アメリカ政界トップ達のこうした見解は、ブッシュ大統領の時代に金正恩の父親である金正日を「悪の枢軸(中心)」と断定したのとはエライ違いである。アメリカは陸・海・空と金正恩を威圧し続けている一方で、金正恩が正気であって核武装を自ら解くことを期待しているようにも思える。アメリカのマスコミ報道を細目にチェックしている北朝鮮にはアメリカ政界トップ達のこうした見解はきっと届いているに違いない。金正恩が正気に返って自ら核武装を解くことを考えてくれれば、対岸に居る我々日本人も枕を髙くして寝ることが出来るのだが。