ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

外人記者も???忖度(そんたく)は流行語大賞になれるか。

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先日の森友学園理事長の外国特派員協会の記者会見で学園理事長と外国人記者とのやりとりが実に面白かった。「安倍首相と夫人の側から直接の口利きはあったのか」という外人記者団の質問に対して森友学園理事長が「直接はなかったが忖度(そんたく)はあったと思う」と答えたことから「What son-tack?」となってしまったのだ。同席していた日本人の通訳や弁護士が「他人の意思を推し量るという意味だ」と用語を解説したのだが、外国人記者には納得がいかず、ニューヨークタイムズの記者は「もうちょっとはっきり答えて欲しい」と詰め寄った。つまりもっと「わかりやすいコトバでストレートに言え」という詰問なのだ。日本伝統の落語の世界では物知りの大家が登場して長屋の住人に難しい言葉を使って煙に巻くという場面が良く出てくるが、外国人記者は「そんたく」という言葉で煙に巻くことは出来なかったという訳だ。翌日のニューヨークタイムズには「そんたく」を日本政府側の「不法な財政的な行為」と読者の誰にでもわかりやすいような言葉の表現に変えて記事が掲載された。日本のマスコミは今日でも相変わらず「そんたく」というとうの昔に死語になっている日本語を落語の大家さんのようにニュースの中でひんぱんに使い続けている。庶民には今年の流行語大賞になるほどに耳にタコの「そんたく」というわかりにくいこの言葉を使い続ける「知ったかぶり」はいったい何が目的なのだろう。ニューヨークタイムズのような「ストレートな表現」をしたがらない日本のマスコミは、このままではいつまでたっても事件の肝心な核心部分に触れられないのではないか、と老婆心ながら「忖度」しているところである。