先日のニュースで、米スポーツ専門メディア「スポーツニュース」が「ベースボールの歴史上で最も重要な40人」を選出した中に、日本人選手として唯一「野茂秀雄氏」が選ばれたと報道された。日本人の若い世代は「なぜイチローではないの?」と首をかしげるかもしれないが、私たちシニア世代はこの選択を正しいと思うのだ。何故なら現在のプロ野球選手がメジャーリーグで活躍するきっかけを作ったのが彼だからである。野茂の素晴らしい活躍振りを見たからイチローや松井秀樹は海を渡ったのである。さらに野茂秀雄氏が凄いのは、ノーヒット・ノーランをメジャーで2度も達成し、この記録はメジャー140年の歴史の中でたった4人しかいない偉業であったことだ。さらには12年間のメジャー投手生活で2ケタ勝利を上げたのが7年もあり、メジャー通算で123勝・奪三振1918個というメジャー史上でも類まれな剛腕投手だったのである。なのに、イチローと比較すればマスコミでの話題にされる機会ははるかに少なかったように思われる。今回の選出の理由が、やはり彼の後を追った日本人選手のためにMLBの扉を大きく開いた点にあるようだ。イチローほどの派手さもなく地道にMLBで一流の仕事を成し遂げたホンモノの侍ジャパン「野茂秀雄氏」が、野球の本場アメリカでベーブ・ルースを筆頭にジャッキー・ロビンソン、ハンク・アーロン、ルー・ゲーリックなど名だたるメジャー史上の名選手達と並んで「MLB史上もっとも重要な40人」に列せられたことに、心からおめでとうを言いたい。