ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

名曲Lovin'Youバックの小鳥の囀りはスティヴィー・ワンダーのアイデアだった。

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たまたまCATVの音楽番組を見ていたら、ミニー・リパートンが1974年に歌って全米で大ヒットしたLovin'Youの誕生秘話が紹介されていた。日本でもいろいろな歌手がカバーしているので周知の曲ではあるがご存じない方はYouTubeでLovin'Youと入力してぜひ観て欲しい。この番組で語られていたリパートンと大物歌手スティヴィー・ワンダーとのコラボレーションのエピソードが面白かった。リパートンがまだ歌手として駆出しだった時代に二人は出会い、すでに有名歌手だったスティヴィーが、Lovin'Youの制作をプロデュースしてくれたのだという。曲作りはリパートン夫妻が行いそれをスティヴィーが監修したのだが、この曲のイメージは愛する人への歌では無く夫妻が庭先に吊るしたハンモックで赤ちゃんを寝かしつけるときに良く口ずさんでいた歌だったのだという。レコーディングの前、繰り返しこの曲を聴いていたスティヴィーが音楽の背景に庭で聞こえる小鳥のさえずりをSE(効果音)として挿入するようにアドバイスしたのだという。この名曲Lovin'Youはリパートンが歌うサビの部分の驚異のハイトーンで有名だが確かに曲の背景に流れている小鳥のさえずりもこの曲の持つ繊細な優しさを実に効果的に表現していて聴く人に何か訴えてくるものがある。これは盲目のスティヴィーだからできたSE(効果音)の発想だったと思う。私たちが日常で当たり前のように聞き流してしまっているサウンド、そう繊細な小鳥のさえずりを挿入したスティヴィーの研ぎ澄まされた聴覚には、まったく脱帽せざるを得ない。私たちが日常で気にも留めないで居る繊細な音、水の流れる音や草むらの虫の音や風にそよぐ葉擦れの音など、Lovin'Youのバックに流れる小鳥のさえずりが私たちの身の回りに溢れている美しいサウンドの存在をも気づかせてくれる名曲なのである。